経営士会近畿支部
       
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「物」から「者」へ常識をかえて
 ──物の時代は終った── 
 資源は乏しいが教育程度の高い国民がひしめいている日本では、国民の頭脳以外に優位を求めるところがないと言っても過言ではありません。
 ところで、知識産業時代といえば、大事な生産要素は、知恵、情報、ノウハウ、アィデアといった無形のサービスが主体となります。 これからの中小企業はこういう「モノ」に金を出すことを覚えてもらわねばなりません。 
 元来、日本人はサービスというものに金を出したがりません。欧米を旅行してチップというものは実にわずらわしくて、日本人には不評ですが、一つには日本人がサービスは無料という世界に生きているからでしょう。
 知的サービスに対する一般社会の認識が強く、年間320億ドルもが経営コンサルタントに支払われているアメリカでさえも、経営コンサルタントは医師や弁護士、あるいは公認会計士のようには一般に理解されておらず、社会的な地位にも差があるといわれています。しかし時代は大きく変わっております。
 今までの中小企業は「物」には惜しみなく金を出して発展してきました。新鋭機械というように形があり、一定の成果が目に見える「物」は銀行に借金をしても、先を争って買い入れたわけです。しかし、形のない成果が機械的に算出できない知識とか情報とかを提供する「者」には、あまり気前よく金を支払う心構えがあったとはいえません。
 だが外に貿易の自由化に次ぐ資本の自由化、内に企業運営の高度化とか、労働力不足を背景とした年功序列から能力主義管理体制への移行。これにともなう職務職能給など新しい賃金体系の導入には、それぞれの専門家の知恵と経験をかりたほうが有効と考える経営者や管理者が増え、最近は中小企業を中心に経営コンサルタントに対する認識と需要が、ひと頃よりだいぶ高まってきたようにみえます。

企業はどういうときにコンサルタントを利用するか
 通商産業省のコンサルタント実態調査によると特に指摘されている具体的な理由としては、まず「外部コンサルタントを利用した方が効率的である」ことです。企業は、専門的に高度なコンサルテーションを受けられることを期待しています。
 これについて、「特に問題はないが総合的に診断したい」という理由をあげた企業が多い。またコンサルタントの今後の利用希望について、77%以上の企業が「現在とり立てて問題とするところはないが、出来るだけ常時、総合的に見てもらいたい」としているのは注目されます。コンサルテーションの依頼分野は、総合、生産、人事の順に多くなっていますが、総合が多いという事実は、最近の企業経営の傾向を如実に表しているといえましょう。
 コンサルテーションの依頼範囲は全体としては「改善案の提示まで」とするところが最も多く、製造業についてみますと、「改善案の実施指導まで」を依頼範囲としている企業が多数を占めていることから、何人かの部門スペシャリストによる“総合診断”と、それに基づいた指導を企業側が期待していることがわかります。
 企業、特に中小企業がコンサルタントを利用する場合:
 @ 業者など他人からすすめられた。
 A 注文が減少するとか、人件費が収益を圧迫している、初任給の引き上げで賃金体系を改定せざるをえなくなったなど自覚症状がでてきた。
 B 財務諸表など経営指標をよく理解し、この動きがおかしいとき。
 などといった動機があります。


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